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| 適格投資家の有価証券譲渡制限について(証券取引法施行令1条の42項についてのノンアクションレター)(2005/10/6) |
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ベンチャー企業が資金調達をするために第三割当増資などを行う場合,出資を勧誘しようとする相手方の人数が50名以上となると,証券取引法上の「有価証券の募集」に該当することになり,株式の発行価格の合計が1億円未満である場合などを除いて,有価証券届出書を財務局に提出しなければならなくなります(証券取引法施行令1条の4第1項)。 有価証券届出書には,各種財務関係の書類や公認会計士の監査証明が必要となるため,高額のコストを伴うことになります。 そこで,増資にあたっては,有価証券の募集に当たらないように知恵を絞ることになります。 証券取引法施行令1条の4第2項は,一定の場合に,適格投資家を勧誘の相手方としてカウントしなくてもよいことにしていますが,その中に しかし,この契約することによって有価証券届出書の提出を回避したとして,発行会社が株式上場を果たした場合,それでも適格投資家は適格投資家に対してのみ譲渡できるだけで,それ以外の者に市場で譲渡できないというのでは,キャピタルゲインを目的としてベンチャー投資をした意味がありません。 しかし,法律には,発行会社が株式上場したらこの制限が解除されるという定めはありません。 そこで,「上場したらこの制限は及びませんね。」という確認を求めてみました。 回答は,\(^o^)/!! というものでした。 詳細は,以下のとおりです。 -----------照会事項 1.照会にかかる具体的内容と適用対象法令 株式発行会社が勧誘を行うにあたり,勧誘の相手方人数から適格機関投資家を除くため,適格機関投資家との間で証券取引法施行令(以下施行令といいます。)第1条の4第2項の譲渡制限を付して契約を締結しようと考えております。 そこで,株式発行会社が発行する未上場株式が将来上場を果たした場合,株式の譲渡に際しては,同条項による譲渡制限規制は解除されると考えてよいかについてご照会申し上げます。併せて,解除されるとすれば,その根拠法令は何かについてもご照会致します。 2.当職らの見解 平成15年3月の証券取引法施行令等の改正(同年4月1日施行)において,有価証券の「募集」に該当するか否かを判断する際の被勧誘者の人数の計算の際,被勧誘者に適格機関投資家が含まれていても,その人数が250名以下であること,当該有価証券を取得した適格機関投資家が適格機関投資家以外には譲渡しないことを定めた譲渡に関する契約を締結することを取得の条件とすること等の一定の要件を満たす場合は当該適格機関投資家を除いて,50名以上か否かを判定することになりました。(施行令第1条の4第2項) 施行令には上記の譲渡制限についての有効期間,有価証券が上場した場合の制限の扱いについて示唆するものがありませんが,施行令第1条の4第2項の制限は,一般投資家を保護する必要の高い有価証券の募集の場合を想定したものであり,企業情報について開示がなされる上場株式に転じた場合には不要になると思料します。 むしろ,証券取引所市場は,不特定多数の投資者が参加を予定する自由公開の市場であり,市場における売買に基づく株式の移転について制限されないのが原則といえます。 したがって,当職らは有価証券が開示を要求される上場株式となった場合,上記の理由,および一定の開示有価証券について有価証券届出書の提出を免除している証券取引法第4条2項但書などの趣旨にも鑑みて,施行令第1条の4第2項の譲渡制限は及ばないと考えます。 -----------回答 回答者:金融庁総務企画局企業開示課長 回答:株券の取得の申込みの勧誘の相手方に適格機関投資家が含まれる場合で,証券取引法施行令第1条の4第2項各号に掲げる要件を満たす場合には,当該適格機関投資家は勧誘の相手方の人数の計算から除外することができることとされている。 この要件の一つとして,人数の計算から除外された適格機関投資家に対し,適格機関投資家以外の者への転売を行わない旨の転売制限契約を締結することとされているが,これは,当該株券が,当該株券及びその発行会社の情報が開示されないまま,適格機関投資家を通じて多数の一般投資家に譲渡されることを防止することにより,投資者保護を図ろうとするものである。 照会のケースでは,発行会社がその株式を証券取引所に上場することに伴い,当該株券と同一種類の株券に関して有価証券届出書や有価証券報告書が提出され,当該株券及びその発行会社に関する情報が開示されることから,証券取引法施行令第1条の4第2項第2号の転売制限は解除され,ファンドは一般投資家に対し当該株券の売付けの勧誘を行っても問題がないものと解される。 ただし,この場合においても,各証券取引所の規則による公開前規制の適用はあるので,その点について留意されるべきである。 (注)本回答は,照会対象法令(条項)を所管する立場から,照会者から提示された事実のみを前提に,照会対象法令(条項)との関係のみについて,現時点における見解を示すものであり,事実が記載と異なる場合,記載されていない関連事実が存在する場合,関係法令が変更される場合などには,考え方が異なるものとなることもある。また,本回答は,もとより,捜査機関の判断や罰則の適用を含めた司法判断を拘束しうるものではない。 |